改訂NBFW(NonBrittle FractureWelding)法
BCP325T、G385Tを使用する鉄骨柱の柱-通しダイアフラムの本溶接は改訂NBFW積層法を適用して行います。
NBFW溶接法はJFEスチール株式会社と株式会社セイケイの特許であり、NBFW ®は、JFEスチール株式会社と株式会社セイケイとの登録商標です。
改訂NBFW積層法
改訂NBFW積層法は、(一財)日本建築センター任意評定(BCJ評定‐ST0170‐01 )をH20.9.26に取得しました。
改訂NBFW積層法は、下記の要領で行います。
- 1.初層から最終層前までの積層を開先上面から1~2㎜深さまで行います。
- 2.最終層は2パス以上で積層します。
- 3.溶接止端部ビードUを、ビード止端が開先上面端部から5~12mmの範囲に来るように溶接施工します。
- 4.次に、ビードTをビードU止端部から8㎜以内にその溶接止端部が来るように溶接施工します。
なお、その際には、ビードTの止端部は、ビードUの止端部から3~4㎜以内を狙い、6㎜以内に積層することを目標とします。 - 5.その後の積層は、最終層前までの溶接条件に従います。
- ※ビードUは、適正な強度、靭延性をもった溶接部にする必要があるので、特に厳密な施工が必要です。
- 柱-柱の本溶接にあたっては、NBFWを適用する必要はありません。
柱−通しダイアフラムの本溶接条件(改訂NBFW積層法)
部位 | 溶接位置 | 溶接電流 (A) |
溶接電圧 (V) |
溶接速度 (㎝/min) |
溶接入熱 (KJ/㎝) |
パス間温度 (℃) |
|
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半自動アーク 溶接 |
柱−通しダイアフラム | 辺部(初層−最終層前) | 200~400 | 22~40 | 15~60 | ≦40 | ≦350 |
角部(初層−最終層前) | 200~400 | 22~40 | 15~60 | ≦30 | ≦250 | ||
溶接止端部 (最終層ビードU) |
200~400 | 22~40 | 15~60 | 15~22 | ≦250 | ||
止端部テンパー溶接 (最終層ビードT) |
200~400 | 22~40 | 15~60 | 15~25 | ≦250 | ||
全自動アーク 溶接 |
柱−通しダイアフラム | 辺部(初層−最終層前) | 200~400 | 22~40 | 15~60 | ≦30 | ≦250 |
角部(初層−最終層前) | 200~400 | 22~40 | 15~60 | ≦30 | ≦250 | ||
溶接止端部 (最終層ビードU) |
200~400 | 22~40 | 15~60 | 15~22 | ≦250 | ||
止端部テンパー溶接 (最終層ビードT) |
200~400 | 22~40 | 15~60 | 15~25 | ≦250 |